プリキュアミリしら限界社会人がプリキュア20周年映画を見たら咽び泣いた話

こんにちは、酉医⛩です。

突然ですが、みなさんは『プリキュア』をご存知ですか?

プリキュアとは女児向けアニメタイトルで

プリティー(PRETTY=かわいい)+キュア(CURE=癒す・治す)」を

合わせた造語だそうです。

私は数時間前まで1ミリ程度しか知りませんでしたが、今は『プリキュア』を少しだけ知っています。

 

プリキュア映画を見るに至った経緯

まずは今回私が『プリキュア』を知ることになった経緯から。

限界社会人の私はシルバーウィークの初日に休日返上で職場関係のイベントにスーツを着て参加していました。業務ではなく、自己研鑽という名目なのでもちろん給料は出ません😇

9月だというのにまだまだ暑く、会場は人の波で湿気が混じっていました。ネクタイを巻いた首元に滲む汗が、掻痒感と不快感を引き起こします。

「はぁ.....。休みの日まで何してるんだろ.....」

昼休憩時間にため息をつきながらトイレに行った時のことでした。

ピコンッ

スマホを見るとLINEが届いた通知でした。

それは『プリキュア』を初代から全作見ている生粋の『プリキュア』オタクからのメッセージでした。

そのメッセージを見て思わず私はクスッと笑ってしまいました。

大人になっても好きなものを好きと言える、オタクのまっすぐさに。

朝イチで子供に混じって目を輝かし応援していることが容易に浮かぶ、オタクの姿に。

そしてオタクに次のように返信し、イベントに戻りました。

人間というのは不思議なもので、何か目標があると意識がそちらに向くようです。ほとんど知りもしない『プリキュア』をみると決めたその瞬間から、午後の作業が今までよりも少しだけ気が楽になったのです。

 

いざ映画館へ

イベントをなんとか終えた私はスーツのまま近隣の映画館に向かいました。

時刻は21時、レイトショー割引に心が少しだけ弾みます。

スクリーンに入ると遅い時間だというのに座席にはたくさんの人々が座っていました。グループや一人で来ている大学生前後の女性が一番多かったように思いますが、意外にも笑顔で上映を待つ老夫婦が何組かいたのが印象的でした。

 

上映前の予告とちびゴジくん・スパイファミリーによる注意事項を見ながら、私は自分が『プリキュア』について知っていることを振り返って待っていました。今まで女児向けアニメに触れてこなかった私ですが、ほんの少しだけ『プリキュア』について知っていることがありました。

 

大好きなYoutuberである、はなおでんがんチャンネルの理系ネタから、初代プリキュアの2人が最強であることを。

youtu.be

 

同じくYoutuberである、ジャック・オ・蘭たん氏の動画から、麻雀(ドンジャラ)で煽りが得意な少女がいることを。

youtu.be

 

他にも医師として働いているため小児科で入院している子供達から知らされたり、今回映画を見るきっかけをくれたオタクから伝え聞いた断片的な情報がありました。

 

↓ 以下に私が映画視聴前に『プリキュア』に対して持っていた情報とイメージをまとめます。

①女の子達が悪と戦う魔法少女もの

②変身中には攻撃しないという暗黙の了解がある

③百合要素が大きなお友達にウケている

④最新作には男の子プリキュアが参戦した

⑤初代プリキュアは別格の強さ(はなおでんがん氏の動画より)

⑥麻雀力と煽り力が高い(ジャック・オ・蘭たん氏の動画より)

 

ということで前置きが長くなりましたが、以上のように、

プリキュア』について1ミリ程度しか知らない限界社会人の

初めての『映画 プリキュアオールスターズF』が幕を開けました。

 

ついに始まる『映画 プリキュアオールスターズF』

※ここからはネタバレと間違いを含んだ知識が散見します、ご注意ください

 

開始早々、私を襲ったのは驚きでした。

なんと画面に映ったのは ”荒野” だったのです。

間違えてドラゴンボールの映画を見に来たのかと思ったのもつかの間、可愛らしい衣装を纏った少女達と影のような化け物との戦闘が始まります。

「お、イメージ通りの魔法少女だ。どんな魔法で戦うんだろう?」

初めての戦闘シーンに心を躍らせ、先を見守る私の目の前に広がったのは......

 

圧倒的 ”物理” でした。

 

「えっ、まさかの肉弾戦...?」

思考静止する私の頭をよそに、2人の見知らぬプリキュアは高速移動しパンチとキックで攻め立てます。

「やっぱりドラゴンボールじゃねえか!!!」

心の中で呟いている間に、プリキュアが悪役に投げ飛ばされピンチに....。

 

すると今回のメインキャラらしき水色の髪をした少女が変身!手に汗握りながら見守る私は......

 

視覚と聴覚でぶん殴られました👊

 

スクリーンにはなめらかで美しい作画で彩られていく少女。場内に鳴り響く音楽には、心臓の鼓動を高めていく重低音。まるでライブハウスにでも来たかのような高揚感に、熱に浮かされ涙が込み上げてきました。私の初プリキュアはOP変身シーンであまりの熱量に涙ぐむという驚きのスタートでした。

 

心休まる日常シーンに荒んだ心を癒される

開始5分で目元がうるうるとしてしまった私を待ち構えていたのは、可愛さと温かさに包まれた幸せ空間でした。プリキュア同士先輩後輩のように仲良く先を目指す少女達。

ツンデレ, 食いしん坊娘, お姉さんキャラ, etc.

個性豊かなプリキュア達の日常シーンに口元が緩みました。

その中でもミリしらの私が印象に残ったことを書き連ねます。

 

・マスコット喋るんだ......

可愛らしい小動物が喋ることに驚きました。喋る魔法少女マスコットキャラといえば、某キュ○べえが浮かぶ私としては、このコメコメというキャラも、もしや...と勘繰ってしまいました。

ごめん…、コメコメ…。

 

・ギャグが予想以上に面白い

果物取りに行って牛に追いかけられるシーンや、喧嘩した後足湯に浸かりながら「湯に流して」といったような、ところどころに散りばめられたギャグがクスッと笑えて楽しかったです。

 

・キャラの魅せ方が上手すぎる

初めてプリキュア映画を見るのでこれが定番なのか分かりませんが、それぞれのキャラクター達を魅せるのが本当に上手な作品だなと感じました。

今回の映画では4グループに分かれてゴールを目指すような形で各グループに4名のプリキュアがいるため、合計で16プリキュアが主に映っていくわけです。

短い時間の中でそれらのキャラをどんどん好きになっていったことに何よりも驚かされました。

自分のようなキャラの名前も見た目も知らなかった人間でも、映画の最後には愛着を持ってEDクレジットを見ていたのですから、製作陣の手腕に平伏すしかありません。

 

・性癖の宝庫やん......

これは書くかどうか迷ったのですが、ありのままの感想として大目に見てください。今回プリキャア映画を見ていて思ったのが、作画が細かいところまで行き届いているということ。足フェチの私としてはネイルまで綺麗に描かれていることに思わず感嘆が漏れました。

多様な属性のキャラ達が揃っており、大きなお友達からそういった面でも人気があるのも頷けるなぁと思いました。

(余談ですが、プーカ虐でキュートアグレッション感じる罪深き人もいたのかな?)

 

ストーリはついにシリアス展開に

ストーリーが進むにつれて段々と不穏な空気が流れ始めます。

フラッシュバックする記憶に怯えから曇った顔をするプーカ。

散りばめられた違和感に気づき始めるプリキュア達。

「ループモノなのか?それとも.....?」

先の読めない展開に段々と惹き込まれていきました。

 

悪役に次々と薙ぎ倒されていくプリキュア

「これは幼い児童たちに見せていいのか...?」

そんな心配すら出るほど重い衝撃の真実とシリアス展開の連続。

画面に釘付けにするほど先が気になる鬱展開と美しい伏線回収に、かつての鬱ノベルゲーを思い起こされました。

※筆者は『かまいたちの夜』や『ダンガンロンパ』が好きなノベルゲーオタクです。

 

感動のフィナーレ

仲間のおかげでなんとか生き延びた2人のプリキュアと2人の小さな友達が立ち上がります。

ここからのシーンは圧巻で鳥肌が立ちっぱなしでした。

回想シーンと次々と現れるプリキュア達の再会と共闘シーンの連続。

それはプリキュアをミリしらで見る私にとっては何も知らないもので、感動するはずなどないはずなのに、あまりの熱さに気が付くと涙がこぼれていました。

 

そして私が一番印象に残っているシーンがやってきます。

 

「なんでもできる!なんでもなれる!」

 

みんなの声援を受けて覚醒するキュアプーカ。

その台詞に、立ち向かう姿に、私は咽び泣きました。

 

いつからだろう、人の目を気にして好きなものを好きと言わなくなったのは。

いつからだろう、夢を追いかけず安定ばかり選びようになったのは。

いつからだろう、全力で真っ直ぐな人を馬鹿だと笑うようになったのは。

いつからだろう、夢を叶えた人を直視できなくなったのは。

 

「なんでもできる!なんでもなれる!」

 

それはプーカに対して向けられた応援でありましたが、”安定”を取り”好き”から逃げてきた私にとっては自らに向けられたもののように思えました。

 

そこからは泣き声を堪えるのに必死で鮮明に見えたかと言われたら怪しいのですが、勝ち確BGMと超作画による熱さで鳥肌と笑顔が浮かんだのを覚えてます。

今度こそしっかりとラストの名シーンを味わえるようにいつか2回目リベンジしてきます。

 

終わりに

ひとことでまとめると、”最高”でした。

70分という時間の中にまさしく笑いあり涙ありでした。

そしてなにより、自分の心に刺さる名言のおかげで、自分の”好き”なことをやってみようと思わせてくれました。もともとオモコロさん等の記事が好きだった私はブログを書きたかったのですが、語彙力のなさから生まれる拙い文章に耐えられないと断念してきました。

今回プリキュアのおかげで筆を取る機会が生まれたことを本当に感謝しています。

プリキュア製作陣の皆様、本当にありがとうございました。

 

ほとんど情報を持っていない自分でこれだけ心揺さぶられたのだから、歴代プリキュアを追っていた人々はどうなっちゃうのだろう...?今回見るきっかけをくれたプリキュアオタクに今度聞いてみます。次のプリキュアからリアタイで追ってみようかな...?

 

ここまで読んでいただいた方々にも感謝を。

もしよかったら他の記事を書いたときにも読んでいただけたら幸いです。

それでは、酉医⛩でした。